2歳戦回顧 牡馬篇

年が変わったので昨年の牡馬若駒戦を簡単に振り返ってみようかと思います。

(と言っても近1ヶ月のレースを見ての振り返りですが…)

 

一言で表すなら「混戦」という言葉がぴったりな今年の牡馬若駒戦。重賞を勝ち、その結果が今年のクラシックへ容易に敷衍できそうな馬がいたかと言うと、いやそうでもないと思えるのが混戦と見える原因だと思います。

 

まずは、毎年クラシック登竜門となるラジオNIKKEI賞。

勝ったのは昨年の2歳リーディングであるディープインパクト産駒のダノンバラード。いい繁殖に恵まれ、預けられている厩舎や配された騎手も一流が多くとリーディングや初年度から重賞勝ち馬を出すのは当然のように思えます。ダノンバラードもそうしたディープ産駒の傾向を持っている馬なのですが、ラジオNIKKEI賞を勝ったからと言ってこの世代で頭一つ抜けているかと聞かれたら、直ぐには首を縦に振れません。2走前の京都2歳ステークスの負けからラジオNIKKEI賞へ至るまでに大きな上積みを見せたという訳では無く、ラジオNIKKEI賞もこの馬の力なりには走っているんですよね。京都2歳ステークスは前残り展開で外を回した分、ラジオNIKKEI賞は差し有利の展開で直線向いて一番良い所(ゴチャつかず、前がすんなり空いた)を通って来た分、つまりどちらも展開次第で勝ち負けに加わったというだけであってこの馬の能力でねじ伏せたという勝ち方には見えませんでした。実際にこの馬を観たこと無いので、馬体的に成長余力を残しながら走っているのなら今後のステップアップが望めるのだと思いますが、少なくとも走法からは強さを感じず。このレースで評価するなら展開的に不利だったウインバリアシオンや休み明けのオールアズワンを自分は推しますね。どちらも調教で疑問視していたので、あの調教であそこまで走るならという見方もあります。1番人気のショウナンマイティはもろ刃の剣で、気性的難しさを見せてしまったレースでした。それまで見せていたポテンシャルは一線級のものなのですが、あの気難しさを見せられるとクラシックディスタンスでは厳しいように思えます。3着のコティリオンは直線で不利ありながらも良く追い込んできたなという印象です。前脚を振り出す走法で急坂コースより平坦の京都や直線ながい府中が合うと思いますので、コース変わりで期待…なのですが、器用に小脚を使うタイプ(瞬発系)ではなく持続力を生かしたいタイプなので、瞬発力勝負が多い京都や府中は展開的に向かないレースが多いというちょっと難しい馬でもあります。

 

クラシックを望むならむしろその翌日に行われたホープフルSでしょうか。

キングカメハメハ産駒で大型馬だとルーラーシップを思い出してしまうのですが、勝ったベルシャザールは大型馬に見られる大味なタイプでは無く、器用に立ち回れる馬ですね。よりキングカメハメハ産駒に近いといった感じでしょうか。しかしこの馬の脅威は、あれだけの大型馬がこの時期すでにあのパフォーマンスを見せられるという事実にあるように思えます。キングカメハメハの筋肉質と、サンデーサイレンスの柔らかさが全て良い方に出たのでしょうか。この素材を松国厩舎でこれから仕上げられてゆく訳ですから、来年が愉しみな一頭ではないでしょう。ただ、この馬も順風満帆といった訳では無く、2走前の萩Sで敗退しているように何かしらの欠点を抱えています。萩Sの敗退は成長痛(ソエ)によるもので、ホープフルSはそれが解消したから順調に能力を発揮したと見れるのですが、萩Sはカリカリしながら走っているのでベルシャザールは気難しさを内包している馬だということを覚えておいた方がいいかもしれません。2着のナカヤマナイトは自在性がある馬ですが、逆に言うとこれといった強みを見出せていません。回転力ある走りで器用さや加速力を生かせる競馬がこの馬の持ち味なのでしょうが、展開や位置取り次第では勝ちきれない競馬が続くかもしれませんね。ただ、弱い馬では無く、今年のクラシックが混戦であることを考えると、皐月賞なら十分チャンスがある馬だと思います。

 

クラシックにはあまり繋がりませんが2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス。

このレースからクラシックを展望できそうなのは3着のリベルタスですかね。現地で見ていたのですが、どう見てもマイラーには見えません。大きな走りをするので内枠で中山マイルも窮屈だったのに(結果的にその位置取りが良かったというのもありますが)3着に来ていますから能力はある馬です。もう少し長い距離で、成長を遂げたリベルタスを見たいですね。4着のサダムパテックはリングハミをしていたように気難しさを持っている馬です。東スポ杯の快勝から1番人気に推されていましたが、何かが噛み合わない、少しでも歯車が狂ってしまうと100の内90どころか70や60しか能力を発揮できないような難しい馬です。フジキセキ産駒にしては手足長くゆったりとした造りで距離延長はむしろ歓迎であると思いますが、厩舎が坂路中心で鍛練させる所だけに今後馬体がどう変化していくのか、そういった馬体の成長も見ておきたい1頭です。5着のリフトザウイングスは気がゆっくりしているのか、後方からの競馬。4角も外を回さざるを得ず中山マイルでほぼ勝ち負けに加われない競馬をしていました。ただ、それはルメール騎手のミス騎乗だったのではなく、ダッシュが付かない、道中遊び遊び走ってしまう、といったリフトザウイングスの悪癖に問題があるようです。この馬もリングハミをしており陣営の苦悩が伺える一戦でした。マイネルラクリマも混戦模様のクラシックなら穴馬として覚えておいて損は無い馬。ハイペースで流れた時の中山中距離、もしくは先手で流れに乗った時のNHKマイルカップなどで穴を開けそうな感じです。

 

他では、12/18の中山未勝利戦を勝ったガリレオバローズ、11/28の京都未勝利戦を勝ったハーバーコマンド。両馬は未だ未勝利勝ちのレベルですが500万下は楽に突破でき、成長次第でクラシック路線に乗ってくる資質を持った馬のように思えます。

 

簡単でしたが、ここまでを振り返りとします。

混沌とした今年の牡馬クラシック路線。未知の魅力も脆さも、仮面の内側を見せていない馬が多く、一戦一戦目が離せない世代となりそうです!

広告

2歳戦回顧 牡馬篇」への4件のフィードバック

  1. でぃらんさん、明けましておめでとうございます!
    新ブログはwordpressですね!
    しかも若駒牡馬回顧までしっかり済ませておられる(笑)
    さらに有馬でしっかり顔面蒼白の僕を目撃されていたとは(笑)
    恐ろしい相馬眼です。

    僕は年末年始バッタリ失速してしまいましたが、
    大晦日、元旦と今日で少し雑誌のメドがたちました。

    今年もよろしくお願いします!
    あと、牡馬番付も近々どうぞよろしくお願いします!

    • >がちゃさん

      あけましておめでとうございます。
      新ブログはwordpressをサーバーにアップしてやろうかと思ってたんですが、
      一身上の都合によりwordpressのブログサービスVer.で妥協してしまいましたw

      年末年始もお忙しかったようですね。
      雑誌は愉しみに待っていますので、是非ご自分の納得のいく作品を作り上げてください!

      それでは、今年もよろしくお願いします。
      番付は皆さん都合の合う時にでも!

  2. あけましておめでとうございます。
    新ブログ設置おめでとうございます。
    早速しっかり牡馬回顧をされていますね。
    僕も今年の牡馬クラシックは混戦と見ていますし、ラジオNIKKEI杯とホープフルSの見立ても同意です。
    (アドマイヤコリンが休養してしまうらしく残念)

    gachaさんも含め、牡馬番付楽しみにしていますね。

    今年もよろしくお願いします。

    • >スカイポットさん

      あけましておめでとうございます。
      年初め、まず何をしようかと考えた時に直ぐ思いついたのが、若駒戦の再確認でしたw
      ラジオNIKKEIとホープフルの見立てが同じとは、とても心強いです^^
      アドマイヤコリンは豆もやしの呪縛から解き放たれた時にと思っていたので残念ですが。。

      それでは、今年もよろしくお願いします!

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中