映像で見るパドックの見方

以前このブログのメールフォームより「パドックの簡単な見方を記事に書いてくれませんか」というお問い合わせをいただきました。なので、今日は簡単なパドックの見方について書いてみようと思います。

パドックの見方といえば、テレビなどで良く解説者がいう「毛ヅヤが~」とか「気合い乗りが~」とか「外目をキビキビと歩いて~」などがよく聞く言葉。これらすべてを否定するわけではありませんが、普段から馬と接している馬のプロでは無いので、そういった見方についてあまり詳しくありません。馬は人間でいったら言葉を発しない赤ちゃんみたいなもので、普段から寄り添っているお母さんであれば、じぶんの赤ちゃんの顔色を伺っただけで今お腹が空いているのか眠いのか気分が良いのか言葉を発せずとも判別つきますが、他人にはそれが分かりません。馬も同じだと思っていて例えばチャカチャカしている馬が、それがいわゆるイレコミなのかそれとも気合いが乗っていてチャカチャカしているのか、気分が良いからキビキビと歩いているのか、それとも早くお家に帰りたいから早く歩いているのか、それは普段から寄り添っている厩務員さんなどには分かるのかもしれませんが、部外者である自分にはよくわかりません。なので、そういった「主観的な見方」は排除してパドックを見ることがまず重要なのではないかと考えました。

もちろん、さっき言ったようにそういった見方を否定している訳ではありません。気合い乗りなどを見極めるのが上手い人もいると思います。ただ、それが走りそうな馬をパドックで見つけ出す作業においてあまり有効的では無いと考えているというだけです。自分はせこい人間なのでいかにラクして近道を出来るかということばかり考えていますからね。

さて、話が少しそれてきたので元に…。
パドックの見方はいろいろあると思いますが、いまは夏競馬でローカル開催。地方で競馬が開催されているので普段ローカル競馬場に行けない人にとっては、パドックは現地で見るものではなくウインズのモニターやグリーンチャンネルで見るものになっているはず。ですので、モ映像で見るパドックでも使えるパドックの見方について書いてみます。

ひとことで言うと、パドックでは馬が「伸び縮み出来る体勢の準備」が出来ているかどうかをチェックしています。
なぜ伸び縮みなのか、それは馬の走っている姿を見ていただければ一目瞭然ですよ。

馬の伸展の収縮(走る馬 ハイスピードカメラより)

後脚を大きく強く後ろへ蹴ればストライドが伸び大きな歩幅を稼ぐことが来ます。しかし、それには「タメ」が求められます。後ろ足をより前へ踏み込み後ろへ大きく蹴るための準備が必要なのです。
収縮と伸展
だからただ単に後脚を前に力強く踏み込むだけ、大きく後ろに伸ばすだけではダメで、この二つの動きはセットでなければなりません。力強く踏み込んでいるのに後ろへ大きく蹴れない、またはその逆というのは、それぞれの筋肉系などに弱さがあるか、あるいはどこか痛いところがあるのではないかと考えるのが妥当ですね。

では、この動きをパドックの歩きから推測するのはどうすればいいのか。それはパドックでも同じです。パドックで歩く姿を走りの準備としてとらえ、馬が確り伸び縮み出来ているかどうかを見ればいいのです。

試しに先ほどリンクを貼った今年の共同通信杯のパドックをご覧ください。
ダービー馬であるドゥラメンテを始めなかなかの好メンバーが揃った一戦で、能力や状態の上下差がはっきりとしたパドックでもあったように思えます。
マイネルサクセサー
例えばマイネルサクセサーは、後ろ脚を踏み込んだ際の幅が狭く、その割に伸ばした際の伸び幅が大きいです。後ろへ重心が流れているように見えますよね。これでは確りとしたタメが作れずただ後ろへと体が伸びてしまうだけですから、あまり好走は期待出来ない状態だったと言えます。ちなみに、角度が悪いので画像には出来なかったのですが、この次を歩くミュゼエイリアンもマイネルサクセサーと同様の歩き方をしていますね。この状態でも4着と好走していますし、この次走で重賞を勝つほどの馬ですから能力が無い訳が無いのですが、ためしに次走のパドック映像を見てみたら、このような歩き方が少し改善されていました。

一方でこのレースの勝ち馬リアルスティールはマイネルサクセサーほど大きく歩いてはいません。見方によっては歩幅が狭くトボトボ歩いているようにも見えます。
リアルスティール
ただこれは馬の体型を考慮しなければなりません。リアルスティールは腰の位置が高く飛節が真っ直ぐなので、こういった馬は歩幅が狭くなってしまいます。ただこれはその馬の体型といった個性なので、狭いのがダメというわけではありません。

このように体型により歩幅の大小はあるにせよ、筋肉のバランスが崩れていたり、前後四肢に何かしら痛みがある馬はこのように歩くことがほぼ出来ない(つまり、マイネルサクセサーのような歩様になる)はずです。伸び縮みはセットであり、それは「状態が良い」ことの裏付けであると考えるのが自分のパドックの見方のキモです。

以上、簡単ではありましたが、モニターでも分かるパドックの見方でした。

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