隅田川POG 2017-2018指名馬ふり返り

ダービーが終わりましたので振り返りでも。
(指名理由記事はこちら→隅田川POG2017-2018指名理由など)

1位 母シャンハイロック 父スクリーンヒーロー 馬名:ジェネラーレウーノ 厩舎:矢野英

先日の記事で書いた通り。「この馬主さんのノーザンの馬は友道厩舎に預けられることが多く、セールの時に吉田勝己さんが(本馬を)絶賛していたのに、なぜ友道厩舎ではなく矢野厩舎なのか」と鑑定士が言ってて一抹の不安も。

友道厩舎だったらダービー馬でしたね、というのは冗談です。セールで良く見えた馬が重賞勝ってくれたので個人的には満足。

2位 母レッドファンタジア 父ディープインパクト 馬名:レッドベルローズ 厩舎:鹿戸
当初言われていた通り晩秋デビューとなるもクラシック戦線には乗ってくれました。ミモザ賞が良い競馬だったのでフローラSも期待しておりましたが、距離が長かったようですね。

3位 母メジロジェニファー 父ダイワメジャー 馬名:ロジスカーレット 厩舎:国枝

ダイワメジャー×ホワイトマズルというラーメン二郎の油マシマシみたいな字面なのに450キロも無いらしい。新種のダイワメジャー。

新種のダイワメジャーは未発見でした。

4位 母ギャビーズゴールデンギャル 父ディープインパクト 馬名:ダイワギャバン 厩舎:菊沢

馬体見たらダートっぽい筋肉してたけど気にしない。

やはりジリ脚ホースでしたね。。

5位 母イストワール 父ルーラーシップ 馬名:ナラトゥリス 厩舎:加藤征
今年はルーラーシップ牝馬が熱いということでチェックしており、リリーノーブルやテトラドラクマなどの活躍馬が出てきてくれたので見立ては良かったとしましょう。関東馬限定とはいえ小西厩舎のテトラドラクマを指名するのはさすがに難易度高いっす…。

6位 母ポジションリミット 父ディープインパクト 馬名:ミッキーポジション 厩舎:菊沢
菊沢厩舎に去年くらいの飛躍を期待していたのですが、流石に去年程の馬は揃っていなかったようですね。。この馬自身はダートで2勝して青葉賞まで駒を進めてくれました。

7位 母ジーントウショウ 父ヨハネスブルグ 馬名:トーセンクロノス 厩舎:小笠
8位 母アースリヴィング 父ハーツクライ 馬名:シネマソングス 厩舎:小笠

関東馬限定とはいえなぜ小笠厩舎を2頭も指名してしまったのか。

3歳馬が26頭中3頭しか勝ち上がっていない(3頭とも未勝利勝ちのみ)という厩舎から2頭もチョイスしておりました。ただ、小笠厩舎の本当の力はこんなものじゃないはずです!もちろん、もう指名しませんが。

【総評】
関東馬限定で約100頭が選ばれるという過酷なドラフトの中、堀・藤沢厩舎など関東のいわゆる一流と言われる厩舎を指名しない縛りというテーマで選んでみたのですが、個人的にはそれなりに満足のいく結果を各馬が残してくれたシーズンとなりました。ただやはりテトラドラクマやプリモシーン、2冠馬アーモンドアイなど関東馬におけるノーザンファーム天栄の影響は大きいなあと感じましたので、今年は素直に天栄で育成・調教された馬たちを狙っていこうと思います!!

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2018 ダービーPhotoパドック

2018年ダービーのPhotoパドックを見ての感想です。

【ダノンプレミアム】
かなり筋肉質でやや詰まり気味の体型。仕上がりも良さそうですね。関節が硬いので距離に不安はあると思いますが同世代ならそこまで下げなくてもという所でしょうか。

【ステルヴィオ】
同じ父ロードカナロアのアーモンドアイがオークスを勝ちましたが造りは全く異なります。ステルヴィオは背が低めでトモが大きいマイラータイプ。ダノン同様、距離不安の馬でも来れるレース質になればといった感じでしょうか。

【ブラストワンピース】
今年の最大の惑星でしょう。大型のハービンジャー産駒。この手のタイプが春に間に合うのが驚きで、それがこの馬の能力の裏返しなのかもしれません。

【ゴーフォザサミット】
ハーツクライ産駒らしく背中や四肢を長く見せる馬。上がり勝負にならなければという印象。

【ジェネラーレウーノ】
細身で洗練された体型。脚質もありますが上がり勝負では分が悪そうなので前でどれだけ粘れるか。体型とこれまでの競馬っぷりが結びついている馬なので、自分の競馬でどこまで。

【コズミックフォース】
この中に入ると背中や前躯が薄く見えますね。

【エポカドーロ】
胴短で脚長。見た目の通り距離延長に不安もデキは良さそう。

【サンリヴァル】
まだ完成度で劣るように見えますね。

【ワグネリアン】
細身のディープインパクト産駒。前に書きましたがワールドエースに似た体型で現状は上がりだけならというレース以外厳しいはず。

【キタノコマンドール】
こちらは脚長胴長で距離延長はプラス。ただ、全体的なシルエットがぼんやりしていてダービーに向けて鍛え抜かれていない気も。

【ジャンダルム】
特に距離が長いとは思いませんが、距離延長が良いようには見えず…。

【ステイフーリッシュ】
細身で四肢を長く見せる体型。ダービー向きのスピードに劣るように見えるので、乱ペースになったときに一考という感じでしょうか。

【タイムフライヤー】
ドッシリとしたこの厩舎らしい造りもやや重めに見えるのが気になる所です。

今年はどの馬も一長一短でかなりの馬にチャンスのあるダービーだと思います。

なぜ6月の新馬戦で素質馬がデビューするのか

ケイアイノーテックがNHKマイルカップを優勝しました。
本馬にはこれまで福永騎手や川田騎手、戸崎騎手などの一流騎手が乗っていたのにもかかわらず、NHKマイルカップではお世辞にも一流騎手とはいえない藤岡騎手へ乗り替わり。この馬への期待はその程度なのかとレースでは全く期待しておりませんでした…(失礼)
これで中央のG1勝ちジョッキーの仲間入りを果たし、藤岡騎手も一流騎手の仲間入りですね。

ちなみに、ケイアイノーテックは6月の新馬戦(阪神芝1600m)でデビューしていた馬でした。
個人的に某所のPOGで指名しているのですが、指名した理由は「6月の新馬戦でデビューしている(さらに言うとドラフト時期の都合上、本馬が既に新馬戦を勝利したことが分かっていた)」というものだけでした。イスラボニータやレッドリヴェールなど6月に行われた芝1600m以上の新馬戦で見どころのあるレースをしていた馬は2歳戦の早い時期だけ活躍する所謂早熟馬ではなく、春までいいレース見せてくれる馬が多い気がするなあと。ただ、その時はなんとなく「6月にデビューしている馬は後々クラシック戦線で活躍することが多い気がする」とぼんやりと思っていただけなので、ダービーの翌週から新馬戦が行われるようになってから6年が経ち今年で7年目になりますが、過去に6月の東京・阪神芝1600mもしくは芝1800mの新馬戦に出走していた馬でその後3歳春のクラシック期間における重賞やG1で活躍した馬はどれほどいたのか、あらためて調べてみました。
※手集計なので漏れあるかもしれません。

▼総出走頭数…その年の該当月に行われた東京・阪神(10月は京都)開催における芝1600m以上の新馬戦に出走した馬の総頭数
▼主な活躍馬…その年の春クラシック路線における重賞3着以上の実績馬
▼活躍馬率…主な活躍馬÷総出走頭数

2012年
総出走頭数:53頭
主な活躍馬:マイネルホウオウ、ザラストロ
活躍馬率:3.7%

2013年
送出走頭数:84頭
主な活躍馬:イスラボニータ、レッドリヴェール、マイネルフロスト、リラヴァティ(新馬戦2着)
活躍馬率:4.8%

2014年
総出走頭数:108頭
主な活躍馬:ブライトエンブレム、アヴニールマルシェ
活躍馬率:1.9%

2015年
総出走頭数:102頭
主な活躍馬:ロードクエスト、メジャーエンブレム、ビービーバーレル(新馬戦2着)、ブレイブスマッシュ(新馬戦2着)、ウインファビラス(新馬戦3着)
活躍馬率:4.9%

2016年
総出走頭数:117頭
主な活躍馬:ウインブライト(新馬戦6着)
活躍馬率:0.9%

2017年
総出走頭数:102頭
主な活躍馬:ダノンプレミアム、ケイアイノーテック、ステルヴィオ
活躍馬率:2.9%

こうやって見ると、出走頭数の割に活躍馬の数が少ない気がしますね…。
では、比較として素質馬が多くデビューしていそうな秋の10月東京・京都開催はどうでしょうか。こちらも気になったので調べてみました。※こちらも手集計なので漏れあるかもしれません。

2012年
総出走頭数:156頭
主な活躍馬:キズナ、エピファネイア、レッドセシリア、ヒラボクディープ
活躍馬率:2.5%

2013年
総出走頭数:153頭
主な活躍馬:ヌーヴォレコルト(新馬戦4着)、トーセンスターダム
活躍馬率:1.3%

2014年
総出走頭数:179頭
主な活躍馬:ドゥラメンテ(新馬戦2着)、サトノクラウン、ベルーフ、キャットコイン
活躍馬率:2.2%

2015年
総出走頭数:147頭
主な活躍馬:マカヒキ、シンハライト、マウントロブソン(新馬戦2着)
活躍馬率:2.0%

2016年
総出走頭数:200頭
主な活躍馬:レイデオロ、アルアイン、ベストアプローチ
活躍馬率:1.5%

2017年
総出走頭数:195頭
主な活躍馬:エポカドーロ、カツジ、グレイル、リリーノーブル、レッドヴェイロン
活躍馬率:2.5%

調べてみてびっくりしました。過去6年のダービー馬6頭中4頭が10月に東京・京都で行われた新馬戦でデビューしていたのですね。やっぱり素質馬は秋の東京・京都開催デビューですわ!6月の新馬戦なんていらなかったんや!

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さて、のちのダービー馬が10月にデビューしていることが多いということは分かりました。でも、POGはダービーを勝つ馬を当てるだけのゲームではありません。皐月賞や桜花賞、G1を勝たなくとも重賞馬を複数頭指名し総合的にポイント稼ぎ少しでも順位を上げられてば良いわけです。そんなPOG的な視点ではどうでしょうか。

秋の東京・京都開催デビューを見据えている馬は、POG本などでは「秋デビュー予定」と紹介されていることが多いです。しかしながら、その時点で入厩していたり、早い時計で調教を進めているという馬は稀なはず。つまり、本当に秋にデビューするのかどうか、競走馬として無事にデビューできる状態まで進められているのか明確ではない。もしかしたら何か脚元に不安があって調教のペースが上がってこないのかもしれませんし、内面的に弱い所があってデビュー予定を延ばさざるを得ないのかもしれません。そういったネガティブな情報が表立って出てこないのがこの業界の悪い所でもあります。それらを含めて「秋デビュー予定」と言われている可能性を考慮すべきでしょう。

対照的なのが6月の新馬戦でデビューを迎えようとしている馬たち。順調に調教を進められているから6月に競馬場で走ることが出来るのであり、6月にデビューができるということが心身ともに健康であるという証明。実はこれが競走馬の資質としてかなり重要なのは言うまでもないですよね。体が確りしていないことには調教が積めないですし、レースを繰り返し使うことも儘成りません。逆説的ですが、6月にデビューしてゴールまで確り走り切れる(そしてある程度の結果を残せる)ということは素晴らしい資質の一つなのだと思います。

加えて動きが見えている早期デビュー馬たちには、秋デビュー予定とされている馬たちと比べ、より鮮度の高い情報がその馬たちに向けられていることが多いです。

まず調教時計。主に坂路時計にはなりますが、デビュー前の2歳馬がどのような時計を出しているかはtargetなどのツールで把握することが可能です。時計だけでもその馬の能力水準がある程度は把握できますよね。入厩しているもののなかなか時計が詰まってこない馬などはそれだけでPOGの指名リストからオミットしてもいいかもしれませんね。

次に調教映像。近年はJRAレーシングビュワーがデビュー前2歳馬の調教映像を多く提供してくれています。昔は新馬戦前の数頭だけだったのが、今はデビュー数週間前から何頭もの映像を見ることが出来ます。これを活用しない手はありません。自分もPOG馬を検討する期間だけレーシングビュワーを契約しますよ。けっしてJRAの回し者ではありません。1か月しか契約しませんからね!
調教映像と言っても馬の見方よくわからないし~という方。実はよく分からない方こそ、デビュー前の新馬調教を見ていただきたいです。たとえば陸上短距離100mのオリンピック決勝。これを走ってる選手たちってみんな素晴らしいフォームで走るじゃないですか。ここで走っている選手たちの微細な違い良し悪しなんて全く分からないですよね。

そのオリンピック決勝、いや予選でもいいです。そこに運動神経悪い芸人でおなじみのフルーツポンチ村上みたいな走り方をする選手がいたらどうでしょうか?陸上に詳しくない人でも明らかにその違いは分かると思います。それが新馬戦の追い切り映像なのです。つまり、ある程度の能力水準を持っている馬と、将来勝ち上がりも厳しいであろう馬の違いは走り方・フォームを見れば明らかに違うということです。同じような時計でもゆったりとスムーズに走れている馬とドタバタとしていたり、フォームはまともだけどまったく速力感が無い馬などこの時期の追い切り映像はPOG情報の宝庫です。G1前の追い切り映像なんて見てもみんなG1に出走できるレベルまで勝ち上がってきた馬たちなのですからそりゃ素晴らしいに決まっています。フルポン村上を見たいなら新馬戦の調教映像です。それがレーシングビュワーなら1か月なんと500円……しつこいですね。

あとは取材の情報でしょうか。POG本に掲載されているのはたいてい牧場関係者のコメントですが、POG本を毎年復習されている方はお分かりの通り、牧場関係者のコメントほどアテにならないものはありません。と言っても、牧場の方々が嘘を言っているわけでもありません。牧場あるいは外厩からトレセンに入って環境が変わりよりハードなトレーニングが積まれていく過程の方が、より競馬場で走る姿の近い形に変わっているはずですから「情報の確度が高い」という話ですね。最近はネット系の競馬メディアやブログ、一口クラブで会員向けに情報がクローズドになっていないサイトなどから手軽に2歳馬の情報が手に入ります。活かさない手はないでしょう。

これらの情報等をうまく活用することで活躍馬率を高めることが10月より容易いのが6月にデビューを予定している馬たちということです。

先のデータで2017年の活躍馬率は6月デビューが2.9%、10月デビューが2.5%と大差無い数値でしたが、調教データや映像、取材の情報などでその割合を高めることが可能ですよね。例えば6月デビュー予定100頭いるとして、期間中ほぼ2勝馬が出ないミ〇ファームの馬をリストから外し、調教時計で2週連続終い13.8(数字はあくまで一例です)切っていない馬を外し、情報を活用することで、活躍馬率を何倍にも高めることができるのです。10月デビュー予定の馬ではこの作業が不可能ですから、勝ち上がりが厳しいような馬を選択してしまう可能性を下げ、ヒットの確率を上げることができるのが6月デビュー予定馬という訳ですね。最初からホームランを狙うのではなく、ヒットの延長線上がホームランなんだと有名野球選手も言っておられます。

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このようなことを、最強のPOG青本などに寄稿しているPOG鑑定士こと北村生氏から学びました。18年度版の青本にも記事を書かれているようですから、まだ青本を手に取られていない方は是非。自分はまだ読んでないので、これから書店で立ち読みしようかと思っています。